ときめき美術展 金賞受賞作品

第32回ぐんまときめきフェスティバル「ときめき美術展」金賞受賞作品

令和6年3月22日(金)~24日(日)を会期に開催した「ときめき美術展」で金賞を受賞した作品をご紹介します。

日本画洋画彫刻工芸写真の6部門から2作品です。
 ※ 作品をクリックすると拡大表示されます。

日本画の部

審査員から一言(大井 美千子 「縄文からの贈り物」)
群馬の歴史風土に由来する土偶、埴輪をモチーフに、近代的な画面構成と温かい色彩によって深い趣のある絵画に仕上げている。日本画の岩絵の具(いわえのぐ)の特質を活かした、マチエールが心地よい佳品である。
審査員から一言(森 廣子 「懐古園」)
小諸懐古園の春の景色を的確な描写で表現している。満開の桜の花を手前にあしらい、バックに古色を帯びた建物が力強い筆致で描いてある。
筆者の景色をやさしく眺め、そして長い月日の建築及び歴史の奥まで描こうとする力作である。

洋画の部

審査員から一言(加藤 松雄 「夏のクリスマスの港(木版画)」)
明快な色面構成の中に港の風景とそこに集う動物、人物、乗り物が配置されており、雑踏の景色が楽しい画面となっている。
審査員から一言(神山 晃一 「映る」)
「映る」という発想を造形的に面白く表現している。
 緻密な仕事と現代的な色彩感覚と驚きを覚える。

彫刻の部

審査員から一言(須賀 宏江 「若い女性」)
彫刻として重要な「量」を的確に捉えて、若い女性の清潔感が表現されている秀作である。
審査員から一言(乗附 勝美 「白衣観音」)
樟の木を用いた観音像で、小さい像であるが全体的によくバランスがとれている。
衣のひだもていねいに彫られており、観音の優しさを表現している。

工芸の部

審査員から一言(矢島 政幸 「臨江閣別館」)
何と晴れやかな催し物のある日でしょうか・・・。 整然とした黒色の線に対して温かい色調を着物や建物に配し、効果的に表現されています。物語性のある作品です。
二人の人物のお話しが聞こえてくる様です。
審査員から一言(寺島 秀昭 「花籠「山並」」)
大変細かい技術の高さで工芸部門の作品群の中で群を抜いておりました。全体のフォルム、模様で山並の風景が目に迫ってくる様に感じます。
 山間を吹き抜ける風や木々の音まで感じられる素晴らしい作品だと思います。何といってもそれを表現されている技術力の高さが別格です。

書の部

審査員から一言(萩原 眞信 「張嵩齢詩」)
字形の変化、太細、潤渇等バランス良く、随所に巧みな用筆で見せ場を生かした作品である。
一字の中に筆圧の変化で躍動感を出し、全体の流れも良く余白を意識し各行間の響き合いが見事である。
審査員から一言(石田 博子 「白雲に」)
美しい用紙に春の歌三首を選ばれた見事な作。 余白を生かして文字の大小・線の肥痩の変化を効果的に配して気品溢れる作品となりました。
今の季節にぴったりですね。

写真の部

審査員から一言(谷澤 滑治 「緑陰」)
苔むす大きな岩が並ぶ神秘的な情景です。 一見地味に見えますが、隅々まで無駄がなく、堂々とした作品です。川面に映る緑が美しく、差し込む日差しも効果をあげています。 緑色に統一したことで、作品に重みが表現されました。
審査員から一言(小野 吉英 「火渡り」)
火渡神事で燃えさかる火の上を駆ける真剣な表情をしっかりと捉えた。足元の炎も修業の迫力を増している。流し撮りで背景をぼかし、シャッターチャンスをうまく撮影した。画面を右あきにした構図もよく動きのある見事な作品である。作者の技術を評価したい。