第30回ぐんまときめきフェスティバル「ときめき美術展」金賞受賞作品
令和4年3月12日(土)~15日(火)を会期に開催した「ときめき美術展」で金賞を受賞した作品をご紹介します。日本画・洋画・彫刻・工芸・書・写真の6部門から2作品です。
なお、金賞受賞作品は群馬県代表として、「ねんりんピックかながわ2022美術展」(会期:令和4年11月12日(土)~15日(火))に出品します。
日本画の部
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景(宇津木 昭子)
作者からのメッセージ
がっしりと立つ岩、美しい水の流れ、忘れられない風景です。
審査員からのメッセージ
夢の中のような不思議な風景が広がっている。遠くの小高い山の上には、神殿とも見える建物が立っている。
長い人生を過ごしてきた作者の、ある時の心象なのであろう。
希望と不安と、また様々な思いが画面に込められている。
日本画の素材を自由に駆使して、独自な世界を形作っている。力作である。 -
閑日2(柳澤 秀子)
作者からのメッセージ
私が子供の頃は、どこでも見られた田舎の風景です。
審査員からのメッセージ
50号の大作に取り組まれた心いきに感銘致しました。
テーマ、構成、色彩に秀れ、魅力的な作品でした。
郷愁を感じました。
洋画の部
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これ、私の気持ち(今井 桂子)
作者からのメッセージ
いつも大空に夢を描いています。花束にお礼の気持ちを託しました。
審査員からのメッセージ
空気感を感じさせるきれいな調子で描き出している。
上部の空から前下方部へ向かう感じが気持ち良い。 -
モンテフリオの眺望(儘田 博雄)
作者からのメッセージ
スペインアンダルシア地方を旅した時に出会った風景です。
審査員からのメッセージ
色の魅力もさることながら、ほのぼのとした絵柄が実に素敵です。
テクニックを凝らし、独自の世界を構築しています。
画面のどこを切っても作者の個性が感じられるような作品に仕上がっています。
彫刻の部
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大学生Aさん(須賀 宏江)
作者からのメッセージ
大学生の真面目そうな眼差しにひかれ、我が子の様な思ひで作りました。
審査員からのメッセージ
大学生をモデルに肖像的に制作したテラコッタによる首の像です。
顔の骨組や形をしっかり観察して顔の動きにもリズムがあり、青年の若々しさを表現した秀作です。 -
家の猫(乗附 勝美)
作者からのメッセージ猫を彫るのに時間がかかった。
審査員からのメッセージ
樟の木の持つ生命感を生かしながら、猫を抱く女性の形をよく観察して表現している。
人物の表情、猫の表情ともに暖かみの感じられる素晴らしい作品である。
工芸の部
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波紋(井上 惠子)
作者からのメッセージ
外出もままならない日々。心に湧いた渦を織ってみました。
審査員からのメッセージ
糸を素材とした織のタペストリーで、浮き織と昼夜織を併用し柄に微妙な変化をつけ、波の紋様を感じされるおちついた色調で、美しい織作品となっていて好感がもてる作品となっている。 -
渓氷(井上 清)
作者からのメッセージ
コロナ禍で何を表現しようかと。辿り着いた所が美しい自然でした。
審査員からのメッセージ
熟練した技術をもとに、制作された優れた作品です。
表面処理に工夫がみられ、作品に優雅な味わいを出しています。
形も長年制作に取り組まれた成果が、高いレベルで表現されていると思います。
書の部
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春霞(平林 米子)
審査員からのメッセージ
筆の開閉による作品効果があり、全体を流れる気脈も一貫し、充実した一幅である。
字形も安定感あり良好なり。 -
王安石の句(峰岸 薫風)
作者からのメッセージ
出品し多くの方に見て頂けるのは嬉しいことです。感謝。
審査員からのメッセージ
紙をバランスよく使い、筆の動き、躍動感があり、墨のかすれ(渇筆)等も立派である。